冬は代謝が上がるから太りにくいは本当か
一般的に、寒さの厳しい1月~2月は体温が低下しないように代謝が上がりやすくなることをご存知でしょうか?
代謝が上がれば脂肪の燃焼効率も上がるので、太りにくいということになります。
であれば、年末年始に食べ過ぎ飲み過ぎで体重が増えてしまっても時間の経過とともに元の体重に戻るはずですが、現実はどうでしょう?
自然に戻らず、そのまま脂肪が蓄積されてしまう人が少なくないのではないでしょうか。実は、運動不足で筋肉量の少ない人はその傾向が強いのです。
そこで、手っ取り早く元の体重に戻すために実践される方法は食事制限ですが、注意しなければならないポイントがあることを理解しておく必要があります。
食事制限だけの減量は筋肉量が低下する
食事制限して体重を減らしたのに、逆に太りやすくなってしまうことがあります。その理由は、食事制限だけをして体重を減らすということは筋肉量を低下させ、基礎代謝が下がった状態を作り出すからです。そして、多くの場合、制限をしていた食事の量と質はどこかのタイミングで元に戻ります。つまり、代謝が落ちた状態で食事の量と質が元に戻れば減った分の体重が増えるだけでなくさらに増量するリスクがあるのです。
基礎代謝を上げるには、筋肉の量を増やす
基礎代謝とは、特別な運動をしなくても一日の中で自然に消費されるエネルギーです。基礎代謝が高いほど太りにくいといえます。では、どんな種類の運動がいいのでしょうか?医師から運動を勧められるときによく聞かれるのは有酸素運動ですが、本当にそれが正解なのでしょうか?
有酸素運動で基礎代謝は上がらない
有酸素運動の代表的な効果といえば、体脂肪の燃焼です。そして20分以上の運動が推奨される理由は、脂肪の燃焼に関して最初の20分間では血中の脂肪が優先的に使われ、20分経過後に皮下脂肪や内臓脂肪をメインにした燃焼が始まるところにあります。
ところが、基礎代謝を上げることが目的の場合、有酸素運動が逆効果になる可能性があるのです。
それは、有酸素運動だけしかしない人や有酸素運動をやり過ぎる(50分以上)人です。
有酸素運動で脂肪を燃焼させるにしても限度があります。そして、燃焼材料である糖質や脂質が底を尽きれば次に燃焼材料となるのはタンパク質になります。そのタンパク質は筋肉を分解して作り出されます。筋肉が分解されてしまうということは筋肉量が落ちることになりますから、有酸素運動のやり過ぎは基礎代謝を低下させることになります。
基礎代謝を上げるには筋トレを
脂肪燃焼で有酸素運動を利用することを全否定するわけではありません。しかし、筋トレも取り入れていきましょう。筋トレで筋肉量が増えれば基礎代謝が上がります。筋トレの種類としてはウエイトトレーニングが代表的ですが、その他に自体重でのプッシュアップやスクワットも効果的です。ぜひ、有酸素運動と筋トレを使い分けて太りにくい体質を目指しましょう。